古本屋群雄伝
古書の世界を変えた
強烈な個性の男たち
東京下町で半世紀にわたり古本屋を営む著者が、文人や趣味人、有名無名の古本屋の先達の姿を追った異色の人物伝。
【解説: 田村七痴庵 】
明治から昭和まで古本屋業界をささえた異色人物伝。デビューまえの江戸川乱歩、戦後貸本屋を始めた鎌倉文士など作家商法の数々。古本の正札販売を初めて導入した岩波茂雄や反町茂雄、斎藤昌三ら文化的業績を残した面々。古書展、目録販売からスーパーでの即売まで、あの手この手のアイディアマンたち。怪しくも魅惑的な多面的業界に生きた男たちを描き出す。
第1章 下町の古本屋(市場で見せた古本捌きの名人芸―書店・島田道之助
日記に残された戦時下の古本屋―杉山書店・杉山留治 ほか)
第2章 忘れがたき同業者たち(テレビ局を定年後、文学書の通販―くぬぎ文庫・渡辺九郎
親子二代で市場の名物男―新松堂・杉野宏 ほか)
第3章 作家たちの古本屋(江戸川乱歩の古本屋時代―三人書房・平井太郎
乱歩の弟は好事家に知られた通販業―壷中庵・平井通 ほか)
第4章 多芸多才な人々(画期的だった古本の正札販売―岩波書店・岩波茂雄
書誌学者にして書物蒐集家―詩仙洞・石川巖 ほか)
第5章 古本業界の先達たち(蔵書印でいまも信頼される江戸の古本屋―待賈堂・達摩屋五一
緑雨が描く古本屋の小僧さん―浅吉・吉田音次郎 ほか)
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