夏目漱石を読む
愛される「国民的作家」と
「暗い」漱石
どこでつながっているのか?
主題を追求する「暗い」漱石と愛される「国民作家」をつなぐ資質の問題とは? 平明で卓抜な漱石講義十二講。
【解説: 関川夏央 】
深刻なテーマを追い求める「暗い」漱石と長年、多くの読者から愛される「国民的作家」漱石のあいだには何が横たわっているのか。その二つはどこでつながっているのか。「吾輩は猫である」「夢十夜」「それから」「坊っちゃん」「虞美人草」「三四郎」「門」「彼岸過迄」「行人」「こころ」「道草」「明暗」…主要十二作品を解明し、漱石が繰り返し語ろうとしている主題を明らかにし、漱石自身の資質とのかかわりを平明に語りつくす、卓抜な漱石講義。小林秀雄賞受賞。
渦巻ける漱石(『吾輩は猫である』
『夢十夜』 ほか)
青春物語の漱石(『坊っちゃん』
『虞美人草』 ほか)
不安な漱石(『門』
『彼岸過迄』 ほか)
資質をめぐる漱石(『こころ』
『道草』 ほか)
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