宮本武蔵 剣と思想
すべてのものに、
予め<勝つ>!
『五輪書』の真実を読み解く。
武蔵が兵法の探究を通じて{掴}んだ、あらゆる人間の生を貫く「実の道」とは何か。『五輪書』を読み解き、その思想の剣術を語る。
【解説: 石川忠司 】
宮本武蔵は、単なる剣術遣いではない。道具を使い切って生きる「実の道」という激しい理想を、現実に歩き通した唯一の人である。その思想は思想と呼ぶには端的でありすぎ、その兵法は兵法と呼ぶには生活の万般に侵入しすぎる。彼は呆れるほど平俗なものを、誰もが息をのむ高さにまでひとり悠々と導いた。本書は『五輪書』を丹念に読み解き、武蔵の剣術の精髄を具体的に説き明かす。
第1講 武蔵という人(武蔵論争
吉川英治の参戦 ほか)
第2講 武蔵の方法(上泉伊勢守と「流儀」
上泉伊勢守の無敵伝説 ほか)
第3講 武蔵の剣(二刀について
「吊り腰」の教え ほか)
第4講 実の道を行く(武蔵と宗矩
「独り太刀をとつて」 ほか)
補講 型を生きる(兵法に「型」があること
武蔵が作った型 ほか)
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