法然行伝
「大菩薩峠」の著者が
信じ描いた宗教者法然
『大菩薩峠』の著者、中里介山が描く仏教者法然の生涯。熊谷直実との交流を描いた名作「黒谷夜話」を併録。
【解説: 橋本峰雄 】
時代小説の古典『大菩薩峠』。著者・中里介山はこの作品を大衆小説ではなく「大乗小説」であると呼んだように、仏教思想にその立脚点を置く作品であった。介山がキリスト教、社会主義を経てたどり着いた仏教、とりわけ法然の浄土仏教が安心の場所となった。介山が最も魅かれた法然の生涯を、誕生、幼時、修行、入信、立宗・布教、迫害、死およびその後の法脈までたどった評伝。法然と熊谷直実の交流を描いた名作『黒谷夜話』を併録。
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