<呼ぶこと>の
存在論的美的研究
日本の哲学研究をリードし続けた偉大な哲学者の緻密な考究と真摯な思索の集成。『芸術の哲学』『美と詩の哲学』他を収録。存在と美をめぐる晩年の思索。解題・円谷裕二
渡邊 二郎
ワタナベ ジロウ
1931年10月15日、東京に生まれる。1949年、東京大学入学、53年、文学部哲学科卒業。58年、大学院人文科学研究科哲学専門博士課程、単位修得満期退学。63年、論文「ハイデッガー哲学の研究」により、文学博士(東京大学)。1958年、成城大学文芸学部専任講師。62年、助教授。64年、東京大学文学部助教授。67-69年、フンボルト財団奨学生として、ドイツのフライブルク大学に研究滞在。78年、東京大学文学部教授。92年、放送大学教養学部教授、東京大学名誉教授。2002年、放送大学名誉教授。日本哲学会委員長、哲学会理事長、実存思想協会理事長、日本シェリング協会会長、世界哲学会運営委員、日本学術会議哲学研究連絡委員長、等を歴任。2008年2月12日、膵臓癌のため逝去。
“呼ぶこと”の存在論的美学研究、『芸術の哲学』『美と詩の哲学』。“美”は“呼びかけるもの”である―存在と美をめぐる晩年の思索。
1 芸術の哲学(芸術における虚構と真実
アリストテレスの『詩学』 ほか)
2 美と詩の哲学(美について(美の根本問題に向けて
美の問題性とプラトン ほか)
ロマン主義的詩情について(ドイツ・ロマン主義の位置
ドイツ・ロマン主義成立の背景 ほか))
3 芸術と生(シェリングの芸術哲学
ショーペンハウアーの芸術論 ほか)
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