漱石文学の端緒
『吾輩は猫である』と『漾虚集』で、英文学者夏目金之助は作家夏目漱石へと鮮やかに変身した。処女作群を執筆順に細かに解析し、漱石誕生をスリリングに追究。
- シリーズ:単行本
- 5,505円(税込)
- Cコード:1095
- 整理番号:
- 刊行日:
1991/06/17
※発売日は地域・書店によって
前後する場合があります - 判型:A5判
- ページ数:368
- ISBN:4-480-82288-7
- JANコード:9784480822888
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漱石は処女作『吾輩は猫である』と第一短篇集『漾虚集』に収めた諸作で、その文学世界の端緒を発見すると同時に、国民的作家へ至る道筋の端緒をもつかんだ。この作品群を、一章一編ごとに分解し、執筆順に読みなおしてみれば何が見えてくるか。作家精神の脈動を、漱石自身の執筆に立ち会う如くに解明するスリリングな論考。
1 漱石の登場(差異のなかの一致
漱石の登場)
2 『吾輩は猫である』と『漾虚集』と(『吾輩は猫である』と『漾虚集』と
短篇小説集『漾虚集』の意味
挿話の連鎖としての『吾輩は猫である』)
3 型、変奏、綾(坊っちゃんの受難
『草枕』について―「幻境」との往還
『虞美人草』の綾―「金時計」と「琴の音」)
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