子は親を救うために「心の病」になる
「ママの苦しみを引き出すために、僕はもっとひどいことをしないといけない」
子は親が好きだからこそ、「心の病」になる。親は自分の人生を振り返ることで、真の解決にいたる。多くの親子を治療してきた著者が説く、心の発達の驚くべき仕組み。
親のために、引きこもった男の子。摂食障害になった女の子。善悪が逆転した感覚を持ち、「虐待の連鎖」に悩む子育てママ。親とのつながりを持てずに育った女性の、「異邦人」のような存在感の希薄さ…。様々な症例を基に解明される、親子という「生きづらさ」の原点と、その解決。
第1章 息子は親を救うために引きこもった(学童期は親の生き方をまるごと取り入れる
反抗期の激しさは、親が教えた「心の矛盾」に比例する
「ママの苦しみをとるために僕は不登校になった」
親の老後が心配なので、僕は三二歳で引きこもった)
第2章 娘の摂食障害が、母親の人生を回復させた(拒食症は「我慢が第一」という生き方の結果
互いの我慢がとれて、母と娘の人生が回復する)
第3章 虐待されて育った子は「善と悪が逆」になっている(虐待を受けて育った母が、子どもを追いつめる
虐待が止まらないのは心理システムが逆転しているから)
第4章 親とのつながりを持てなかった子の不思議な訴え(親とのつながりを持てないと世界は希薄化する
この世界での解決は、「親と出会う」前に戻ること)
第5章 心の発達段階の最後、「宇宙期」とは何か(生きている実感がある、ない、の違い
成人期の先、「宇宙期」を推測する
「この世界」から離れ「宇宙期」へと至る心のプロセス)
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